
日本のロックシーンを牽引し、世界の舞台で堂々と勝負してきたパールが誇るスーパードラマー、樋口宗孝氏が、2008年11月30日、静かに天国へと導かれました。あまりにも突然な事態に、誰もが心の準備もなく彼の旅立ちを見守ることとなり、いまだ信じられないという声がたくさん聞こえてきます。
でも、私たちはこのことを事実として受け入れなければなりません。
LAZY を経て、LOUDNESS
を結成した彼は、これまでのどんなドラマーとも異なるセンスと驚愕のドラミングスタイルでハードロックシーンの頂点に立ち、その後世界を舞台に活躍。日本人グループとして初めて全米ビルボードチャートにアルバムを送り込んだことも快挙として知られていますが、ドラマー樋口宗孝の成し遂げてきたことは、もっともっと深く、これからのロックシーンに末永く影響力を与えていくだけのインパクトがあります。
彼の音楽と楽器に対する探究心は、彼をよく知る者にとっては驚きの連続です。ロックの歴史を十分に知りつくしたうえ、来るべき新しい時代への扉を真っ先にこじ開け、新しいサウンドの方向性を示し、そのために必要な新しい道具を何がなんでも作り上げようとする、その驚くべきモチベーションと斬新な発想、そして決して妥協をしない完璧主義。あらゆることに厳しい姿勢を見せてきた反面、人知れず誰にも負けない努力を重ねてきた男が樋口宗孝だったのです。彼を失ったいま、そのスピリッツを受け継ぎ、その続きを実現していくことが私たちの使命だと感じます。
悲しい知らせを聞いた世界中のドラマー、ファン、理解者の方々から続々と追悼のメッセージが届いています。彼らはみな、樋口宗孝のドラミングを目の当たりにし、感動をおぼえ、尊敬してきたドラマーであり、愛すべきファンであり、最大の理解者です。彼の実力を認めた世界的に知られるドラマーも、彼を慕ってきた多くの若手ドラマーも、みんなが彼に感謝の気持ちを伝えようしているのです。そんな彼と同じ時代を生き、語り合い、理解し合えたことは、いつまでも私たちの誇りであり、財産です。
彼の旅立ちを、私たちは新しい時代の新しいサウンドづくりのスタートととらえてもいいのかもしれません。あらゆることに決してネガティブな考えを持たず、高い目標を掲げ、ドラマーとしての美学を貫いた樋口宗孝氏を、心から尊敬し、喝采で見送りたいと思います。
パールドラムス
